限り無く広く高い空に見守られて草花がたおやかに揺れています。

行楽シーズン。
皆様はどんな連休をお過ごしでしょうか?

若葉のように活き活きと瑞々しい連休をお過ごし下さい。

 

                                                                                平成19年4月29日 

                                                                                         義志東京本店 店長  樽見陽子

 

 

【義志情報通】

 

■■大蛇(オロチ)×義志■■

 

4月23日、六本木ヒルズにて、光岡自動車より発売された「大蛇(オロチ)」の納車式と、

義志とのコラボレーション企画を発表する記者会見が行われました。

 

会見の様子はこちら

 

 

 

 

 

 

【新作入荷情報】

 

■■Tシャツ型第10 「離れ二本引き」■■

 

価格:8,190円(税込み) 色:白・墨黒 サイズ:小・中・大

 

肩の部分には薄い中綿と同素材の布をあてがい、そこに9本の補強縫製を入れたことで、
鎧の肩あてにも見えるような立体感のある仕様になっている。

両肩に一本ずつ短冊型の刺繍を入れ、広く逞しい男の肩をより一層強調した。

 

 

■■Tシャツ型第39 「炎」■■

 

価格:8,190円(税込) 色:白・黒 サイズ:中・大

 

衆生の煩悩を焼き尽くす不動明王の火生三昧をイメージしたどぎつい一品。
はっきりしたデザインが映えバランスの良いシルエットになる。

「炎」をより立体的に見せるために、サイズはぴったりめのものを選ぶべし!

 

 

■■空手袴型第2 「二本引き」■■

 

価格:22,050円(税込) 色:藍 サイズ:小・中・大

 

空手袴の型第2にはこだわりが盛り沢山の贅沢なつくり。

太めの袴だが、カットに「捻り」を入れてらせん状のラインを描くことで、実際よりも足を

細く長く見せる効果がある。股の部分は可動性を重視した立体裁断仕様。

 

 

【義志東京本店情報】

 

『義志足袋』が遂に入荷!

 

皆様、大変お待たせ致しました。

予想以上に入荷に時間がかかってしまった『義志足袋』ですが、

先日、中空糸ナイロン仕様の「隼 型第1」も無事入荷し、

牛革使用の「型第2」と併せ、全てのラインナップが揃いました。

数量に限りがあるため、気になる方はお早めに店頭まで起こし下さい。

 

店長のブログ
 
http://blog.livedoor.jp/yoshiyuki_tokyo/

 

 

【進化せよ、日本】 

〜代表・緒方義志の言いたい放題10 〜

 

 

「着物よ、もっと自由になれ」

 

着物文化の衰退が止まりません。

この現象を最も嘆いているのは言うまでもなく呉服業界です。ピーク時には2兆円を

超えるとも言われていた呉服市場も、今ではその4分の1程度にまで縮小し、

業界全体の売上げは毎年5〜10%の範囲で縮小し続けているそうです。

 

この呉服産業の縮小、すなわち、着物文化の衰退について業界の専門家や

新聞などが考察する際、その原因として決まって指摘されるのが、何層にも渡り

問屋が存在する重層的な流通システムやその結果としての高い小売価格、また、

展示会販売という特殊な販売方法とその際の不透明な価格設定など、

「商売の仕組みが良くない」というものです。その次に、着物の持つ機能的な欠点が挙げられます。

洋服で育った現代の消費者は着物に対して「着にくい」、「扱いにくい」、「動きにくい」など、

総じて「着物は面倒くさい」という印象を持っており、それが着物離れの原因だというものです。

そして、さらには着物そのもののイメージが「古い」とか「若者らしくない」といった風に、

同世代のファッションとして認識されていないという現状が指摘されます。

 

これらの衰退要因を払拭し、消費者の着物離れに歯止めをかけるため、業界各社は

様々な手を尽くして状況の改善を図ろうと努力しています。流通を簡素化し販売価格を

大幅に下げたり、店頭での接客販売を強化して消費者とのコミュニケーションを

大切にしたり、少しでも着物を着やすくするように形の出来上がった帯を販売してみたり、

はたまた、「古い」というイメージから脱却する為に人気モデルや歌手をブランドの

キャラクターにしてみたり。苦しい状況の中、呉服業界はこのようにさまざまな改革や

改善を試みているのです。しかし、それでも消費者はなかなかこれに呼応しようとは

してくれません。特に、若い人たちが着物に興味を持って、実際に普段から

着てみたいと思うような心理にさせるにはまだまだ程遠いと言ってよいでしょう。

 

考えられるありとあらゆる手は尽くしているはず。そう呉服業界は思っているかもしれません。

しかし、あいにく現代の日本人の服飾文化は着物からはるかに遠ざかってしまっているのが

現状です。「私たちは日本の文化を背負って頑張っているというのに、なぜ日本の

消費者はそれを分かってくれないのか」。業界はそう思っていることでしょう。

この状況に対して、呉服業界はこう訴えます。「このままでは着物はいつか消えてしまう。

もっと日本の伝統や文化を見直し、着物の魅力に気づいてください」、と。しかし、

消費者は「べき論」ではモノを買いません。欲しいと思うか思わないか、購買の動機は

ただそれだけです。この動機を喚起できないのは供給側の責任なのです。

 

彼らはひとつ、重要な要素を見落としているような気がします。それは、意匠、

すなわち、デザインです。これは、私達が直感的に欲しいか欲しくないかをまず最初に

判断する極めて基本的な要素です。いかに価格が安くても、いかに着心地が良くても、

デザインが気に入らなければ私達はその服を買おうとはしません。デザインという要素は、

理屈抜きに私たちの本能を直接刺激するのです。これが、言ってみればファッションの根幹です。

 

ところが、呉服業界は着物をうんちくで売ります。素材、織り、染め、仕立て、刺繍、

産地、作家などと、それだけたくさんのこだわりと技術が詰まっているからなのですが、

お洒落と言うものは最終的には理屈ではなく直感です。そう考えると、高い値段の

理由を丁寧に説明して消費者の理解と納得を求めなければならないような商品では、

その時点で洋服の分かりやすさに一歩出遅れてしまうのです。着物はもっと本能に

訴えかけるデザインに挑戦するべきなのです。

 

さらには、着物が日本人の伝統文化であることをことさら強調して、「着物は元来

こうあるべきだ」とか「着物はこうでなければ美しくない」といった風に、「禁止事項」を

たくさん設けて自らを決まりごとでがんじがらめにしてしまっています。確かに、先人から

伝わるお洒落のコツや極意、または伝統的美意識のようなものもたくさんあります。

しかし、糞真面目にそれだけを守っていたら着物のデザインは一向に進化することは

ないでしょう。着物が日常の衣服として生きていた時代には、様々な身分や職業の

人たちがもっと自由にもっと直感的にお洒落を楽しんでいたはずなのです。

この気風が蘇らなければ、着物の進化・発展はないと言っても過言ではありません。

 

義志は、「和服再興」を使命として掲げ、服作りを行っておりますが、「和服」と

言いながらも、現在展開している商品の大半は「洋服」の域を脱しません。しかし、

私の目指すところは、「原宿のど真ん中で普通に着物を売っている店」を創出する

ことです。この理想形に近づくべく、私は徐々に自分のデザインの幅を広げながら、

力むことなく自然体で着物を売れるような環境を作っていきたいと考えています。

 

そんな私に「和服再興」の可能性を明快に示してくれるデザイナーがいます。

着物のデザインを創作活動の中心に据えながら、服飾小物やインテリア雑貨などの

デザインまでも手がける、高橋理子(たかはしひろこ)という若き才能あるデザイナーです。

彼女は、東京藝術大学で伝統染色技法を学び、その技術を駆使して自ら

染色を行い、大胆な柄取りと鮮やかな色使いで一度見たら忘れることのできない、

目の覚めるような着物を作ります。

 

私は彼女の着物と偶然遭遇したときに、初めて「本能に直接訴えるデザイン」の着物を

見た気がしました。大袈裟ではなく、本当に大きな衝撃を受けたのを今でも

鮮明に覚えています。そこで私は、いてもたってもいられなくなり、ずけずけと彼女の

個展の中へ入って行ってお話をさせてもらったのが彼女との最初の出会いでした。

 

こういう理屈抜きで直感的に「かっこいい」「かわいい」と思えるような着物がもっとたくさん

出てくれば、きっと消費者の着物に対する関心も自ずと高まっていくことでしょう。

うんちくや技術の高さで「凄い」と思わせる着物の存在価値を決して否定するわけでは

ありませんが、極限までデザインの「自由」を追求することができる洋服が氾濫するなかで、

再び着物がその人気を取り戻す為には、自ら課したルールの殻を破ってもっと自由で

直感的なデザインを生み出していく冒険心が必要なのではないかと思います。

 

今、私はこの高橋さんの全面協力を頂き、5月に行われるミスユニバース2007で

日本代表の森理世さんが着るナショナルコスチュームのデザインとプロデュースを

手がけています。2年連続でこの衣装を手がけると言うのは異例のことだそうですが、

前年度は知花くららさんが着た赤揃えの甲冑で見事優勝を果たしてしまっているだけに、

今年も大きな期待がかけられています。今年は高橋さんがデザインした着物と

内掛けを全面に打ち出し、新しい着物の着こなしや表現に挑戦します。

伝統を重んじる呉服業界からは賛否両論出ることとは思いますが、間違いなく世界の

人たちの本能に衝撃を与えるような日本の美を示すことができると確信しています。

そして、何よりも、日本人がこれを見て「着物ってやっぱりかっこいいんだ」と改めて

思っていただけることを期待しています。世界の舞台で発表される高橋理子と小萩の

コラボレーションを是非楽しみにしていてください。

 

 

 残念ながらまだお披露目できません。

5月28日にメキシコで開催される『ミスユニバース2007』をお楽しみに!

 

 

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