秋色日毎に深まり、日増しに木々の梢も色づいてきました。

さすがに朝夕は冷え込むようになって参りましたが、大自然を感じる事の出来る好季節です。

お身体にご留意なさって、実り多い秋をお過ごし下さい。

平成19年10月19日

義志東京本店

店長  樽見陽子

 

 

 

【新作入荷情報】

 

Tシャツ型第1「影虎」

 

 

 価格:9,345円(税込) 色:紺・茶 サイズ:小・中・大・特大

 

義志にしては珍しいイメージ先行型のデザインで、虎柄が持つ力強さと

スピード感を抽象化した柄を大きく肩にあしらった。

「影虎」という名称はこれまた直感的に付けられた柄名で、

上杉謙信とは特に関係はないそう。

 

 

陣羽織シャツ型第4

 

 

価格:16,800円(税込) 色:白・紺・赤 サイズ:小・中・大

 

義志の傑作、「詰襟シャツ」と同様の素材、二重ガーゼを使用した陣羽織シャツ。

デザインは、安土桃山時代に 戦国武将の間で流行した立ち襟の陣羽織をイメージしている。

かたちの美しさだけで 十分目立てる直球勝負の一品。

簡素にして力強い義志らしい味付けに仕上がっている。

 

 

頭巾羽織

 

 

価格:18,900円(税込) 色:象牙・黒 サイズ:小・中・大

 

義志初となるかぶりのパーカーが遂に登場。

甲冑の胴あてをイメージした腹部の大型ポケットと深めのフード、さらには袖口の親指穴が特長。

肩と前ポケット上部の柄は刺繍で、ポケットの接ぎ目に挟み込まれている紐は市村藤斉製の真田紐である。

ウエストには適度なゆとりを持たせ、従来の義志の羽織にはないふわりとした体幹を演出している。
仕立ての良さを実感できる上質な一着。

 

 

 才蔵型第2 「稲妻」

 

  

価格:50,400円(税込) 色:象牙・黒 サイズ:小・中・大

 

昨年秋、発表して瞬間的に完売してしまった幻の中綿ブルゾン「才蔵」が

さらに改良・改善され、デザインも新たになり再び見参。

今年のキルティング柄は切れ味抜群の「稲妻」模様。

表地は徹底的に光沢を追求し、 ナイロンの表面にポリウレタンコーティングを施しビカビカに光らせたアクの強い素材を使用。

中綿のシンサレート(3M社)も防寒性を更に高めるために30%増量し、

「冬でも防寒着は1枚だけ!」の着こなしにこだわった。

もちろん、内装へのこだわりも昨年のデザインを数段上回る。

襟の付け根から伸びる「覗き亀甲」柄の中心には刺繍で重厚なアクセントを付け、

その周辺には太番手の糸で硬派な飾りステッチを施し、脱いだ時にも男心をくすぐるデザインに仕上げている。

フロントファスナーの引き手には義志別注の真田紐を取り付け、「才蔵」のいちばんの特徴である袖口の親指穴も健在。

 

 

 

【義志イチオシ】

 

今回は、写真家・忽那(くつな)光一郎氏をご紹介。

忽那氏は、夜間に離発着する旅客機の姿を延々と追い続け、

長時間露光による光の軌跡を主としているのが特徴。

発表する場をほとんど持たないまま商業カメラマンとして作品を撮り続けてたが、

遂にその静寂を破り待望の写真集を発売した。

タイトルは「風速0」。

デジタル全盛の昨今、あえてアナログ撮影にこだわる彼の作品の数々は、

大判のフィルムカメラによる丁寧な構図と極端な明暗差をコントロールする

緻密かつ繊細な露出補正によって、見るものの心を幻想的な世界へといざなう。

テーマは「去りゆくものと残されたものの和解」。

ほのかな光を残しつつ去り行く翼端灯の軌跡による「時間」に、空港周辺に佇む建造物独特の「空間」の

雰囲気を組み合わせる、これらの対照的な要素によって生み出される美しい画面には

「動と静、去る者と残る者」の鮮烈な対比が映し出されている。

※現在、義志東京本店にて写真集販売中

 

 

忽那光一郎写真集

「風速0」

価格:3,360円(税込)

 

 

【義志情報通】 

 

三味線奏者・上妻宏光 x 義志

コラボレーション企画が現在進行中。

詳しくは別注大陸」をご覧下さい。

 

【義志東京本店情報】

 

<その1> 

入荷情報のご案内です!

好評のうちに完売してしまった蹴球玉が再入荷致しました。
とは言っても今回も
少量生産の完全限定商品なのでお見逃しなく!

それに加えて品薄状態だったに新型が登場致しました。

実は幅広いアレンジが楽しめる応用力の高さも魅力です。

流行に左右されずに着られるので、自分らしく上質な1本を手に入れて下さいませ。

 

 

<その2> 

本誌9月号「義志イチオシ」のコーナーでご紹介した尺八演奏家・き乃はちさんによる

和製スーパーカー『大蛇』を主題にした楽曲が、遂にマキシシングルとして完成致しました。

おおよそ彼にしか成し得ない竹一本で魂を揺さぶる繊細かつ強烈なサウンドには深い滋味が感じられます。

その練られた楽曲は優れたもので、義志からの熱烈な依頼に想像以上に応えてくれました。

さらには日本を代表するダッチサウンドマスターDJ. TAI IKEZAWAと
作編曲家・リミキサー・サウンドプロデューサーなど幅広く活動するDJ.COLAによる
リミックス曲も収録されていて、内容の濃い痛快なマキシシングルに仕上がっています。

店頭では今月24日から販売致しますので、是非ともご注目下さい。

 

 

10月24日発売予定

大蛇伝説

価格:1,500円(税込)

 

みなさまのご来店を心よりお待ち申し上げております。

  

店長のブログ
 
http://blog.livedoor.jp/yoshiyuki_tokyo/

 

 

 

【進化せよ、日本】 

〜代表・緒方義志の言いたい放題16〜

 

 

 

「和楽器の可能性」

 

音楽とファッション。

この二つの表現分野は、特に若者の価値観を形成する上で切っても切り離せないくらいに大衆文化と密接な関係を持ち、

その時代の空気や気分を直接的に表す最も分かりやすい文化的要素だと言ってよいでしょう。

これらの流行を捉えることは、現代の若者が今何に憧れ、どんなことに興味を抱いているのかを知ることでもあります。

また、音楽とファッションは互いに影響し合い、音楽の流行がファッションに波及したり、

ファッションが音楽の流行を後押ししたりもします。

 

ただ、流行の牽引力という点においては、ファッションよりも音楽の方がより力が強く、

ファッション業界における流行は往々にして音楽業界からの発信に引っ張られていることが多いように思います。

いつの時代にも、音楽業界にはカリスマ性を持ったミュージシャンが思い思いのスタイルを主張し、

人々は彼らの強烈な個性と魅力に憧れ、その音楽のみならず、彼らの服装や髪型、化粧の仕方などを

ファッション表現の手本として吸収し、それが次第に流行となっていくからです。

ある意味では、服飾業界における流行は音楽業界における価値の変遷に

大きく依存しているということでもあります。実際に、今日の東京でファッションの主流となっている

ロックやヒップホップのスタイルは、どちらも音楽業界の文化がその源泉となっています。

 

そう考えると、現在の日本のファッションが欧米の亜流に成り下がっているのは、

音楽業界が欧米の亜流でいることに満足し、独自の表現を追及していない、

またはその表現の普遍化に成功していないからだ、と責任転嫁することもできなくはありません。

これは、同士だからこそ敢えて叩く憎まれ口ではあるのですが、服飾業界の人間としては、

それを言ったら自らの能力と可能性を放棄したことになってしまうので、業界の誇りにかけて

決して言うつもりはありません。それでも日本の音楽業界に対して言いたいのは、

彼らはそれだけ大衆の価値観や美意識に大きな影響を与える力を持っているのだということです。

更に言えば、音楽業界は日本人の心意気や気構えをも変える力を持っているということです。

その力は服飾業界をはるかに上回ります。私達にとってそれだけ大きな存在の表現者達が、

欧米の亜流で満足している様を私はあまり見たくありません。

もし私達がそういう方法でしか自らの文化や現代芸能を構築し発展させることができないのだとすれば、

それは恥じる程のことではないかもしれませんが、少なくとも自慢できることではないはずです。

 

音楽ビジネスの黎明期から今日に至るまでの間、日本のみならず世界の人々はアメリカ・イギリスの

ミュージシャンから多くの音楽を教わり、それに付随したファッションに大きな影響を受けてきました。

エルビス・プレスリー、ビートルズ、ジャニス・ジョプリン、セックスピストルズ、RUN DMC、マドンナ、ニルバーナ、

その他様々なジャンルのミュージシャン達が個性的な音楽と共にもたらしたそれぞれの「スタイル」は、

そのまま私達のファッションに反映され、音楽とファッションが折り重なって、

私達の流行における欧米至上主義も最強の価値観となっていきました。

 

特にアメリカの大衆音楽から派生したロックやジャズ、R&Bやヒップホップなどは

私達にはない圧倒的な独自性と格好良さがあります。だからこそ、彼らアメリカ人にとっては、

それらは他ならぬ自分達が生み出した「俺達の音楽」であり、それが彼らのアイデンティティや自尊心を

より強固にしているのだと私は考えます。一方、私達はと言えば、「彼らの音楽」に近づくための研磨と

努力をひたすらに重ね、「欧米に追いつけ追い越せ」と言わんばかりにメキメキとそれらしきものに発展しては

いるものの、依然アメリカとイギリスは偉大な憧れの先生であり、これから先もそうあり続けることでしょう。

 

では、私達日本人にとって、「俺達の音楽」とは何でしょうか。演歌はひとつの答えでしょう。

私は演歌も大好きです。しかし、それだけでは到底満足はできません。

なぜなら、私達にはもっと面白い音楽表現ができるはずだと心の底から思うからです。

日本には日本の芸能が育んできた独自の楽器がたくさんあります。

もっとそれらの楽器の凄さに気付くべきです。他のどの国にもない音、これこそが

日本の音楽業界が有している世界に対する絶対的な優位性なのではではないでしょうか。

三味線や尺八、和太鼓はもちろんのこと、琴や琵琶、篳篥(ひちりき)、笙(しょう)。

それぞれの起源はともかく、これらの楽器は私達が世界に自慢できる日本の代表的な楽器の数々です。

こんな凄い音たちを今の音楽業界は何故もっと使わないのかと私は不思議で仕方ありません。

和楽器は今日の日本の音楽形態をより進化させる上で、大きな可能性を秘めていると私は強く感じています。

 

経営学やコーチングの世界では良く言われることですが、何事も成功の秘訣は長所を徹底的に伸ばすことだ、と。

短所を改善するのには必要以上の労力と根気を要しますが、持っている長所をさらに磨くことは

苦手を克服するよりも何十倍もの相乗効果をもたらします。または、長所だとは気付かずに

自分の中に隠し持っていた資質が、実は自分の魅力であったということに気が付くと、

人はもっと楽しく前向きになり、自分のプロデュースもより創造的になります。音楽業界も服飾業界も、

そんな積極的で創造的な上昇のらせんに乗っていけるように、お互い刺激し合い、

日本文化をもっと深く楽しく魅力的なものにしていきたいものです。

両者とも、政治や教育ではなかなか成しえない

「日本人としての自意識をさりげなく鼓舞する国家事業」

という側面も持っているのです。

 

 

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