東京ではお花見シーズンも過ぎ、桜並木はすっかり葉桜になってきています。

昼には春の光が輝き渡り万象ことごとく柔らかく、夜にはおぼろに霞んだ春の月夜。

これからは新緑や春の花が咲きはじめ、私達をたっぷり楽しませてくれますね。

皆様、短い春を思いっきり味わいましょう。

 

 平成20年4月12日

 義志東京本店 

                                          店長  樽見陽子

 

【新作入荷情報】

 

Tシャツ型第1「三段違い亀甲」

  

 価格:9,345円(税込み) 色:白・黒 サイズ:小・中・大・特大

 

義志の定番Tシャツ型第1から新柄が登場。

いつもの直線的なデザインをあえて崩し、手書き風の線で亀の甲羅を表現。

両脇腹部分に施されているプリントは視覚効果により引き締まったウエストを強調する。

 

 

Tシャツ型第42「弥生」

  

価格:10,290円(税込み) 色:泥白・墨黒 サイズ:小・中・大

 

柔らかくてしなやかな素材を2枚重ねたことにより生まれる独特のドレープが

深みのある表情を作る長袖カットソー。両肩を強調する柄は、弥生時代の勾玉や装飾品をイメージ。

刺繍とプリントを組み合わせた贅沢な仕様で、プリント部分は意図的に盛り上げて

ひび割れさせているため、通常のプリントよりも立体感が際立つ。

 

 

Tシャツ型第43「さざれ石」

  

 価格:8,820円(税込み) 色:白・黒 サイズ:小・中・大・特大

 

袖口と襟に細巾のリブをあしらったVネックTシャツ。

薄手の素材と繊細な襟のデザインが上品さを演出し、大きく深めに開いた襟が色気を強調する。

江戸時代より現代に残された江戸小紋の型紙を「江戸伊勢型紙美術館」より特別に使用を許可され、

敷き詰められた小石の文様を4つの段階色で涼しげに表現した。

 

 

 Tシャツ型第46「覗き亀甲」

  

価格:8,925円(税込み) 色:白・瑠璃 サイズ:小・中・大

 

補強縫製の入った重厚な襟が空手着を連想させる。

その重厚感とは裏腹に、爽やかな配色が仕様のいかつさを半減させ、

陽気で遊び心のある雰囲気を醸し出している。上半身の存在感が群を抜いて際立つため、

これ1枚でコーディネートの主役を確実にかっさらう主張の強い一品。

 

 

【義志情報通】

 

◆◆◆其の壱◆◆◆

春夏ルックブック完成

 

 

この度、2008春夏のカタログが完成致しました。

今回、東京・原宿という都市の中で行なわれた撮影のテーマは「俺の庭」。

モデルはお馴染みフリースタイルフットボールチーム球舞のMarco.氏。

どれも躍動感溢れるボリュームのある写真の数々。

義志の商品とともにMarco.氏のしなやかな肉体美や原宿の風景もお楽しみ下さい。

義志東京本店にご来店のお客様に差し上げておりますので是非ご入手下さいませ。

 

◆◆◆其の弐◆◆◆

海下駄の全貌はいかに?!

 

ここだけの話ですが、デザイナー緒方義志がまたスゴイものを企画しています。

夏になると海やプールだけでなく、街でもファッションとして取り入れているもの。

そう、今デザイナーが手掛けているものとは「海下駄」ことビーチサンダル。

日本の草履に端を発したこの履物は、今や世界中で愛用される普遍的定番です。

まだ詳細は語れませんが、一つだけ言えることは、

この代物、文字通り下駄のかたちをしています。

さて、どんなデザインに仕上がって登場するのでしょうか。

ご期待下さい!

 

 

【義志東京本店情報】

 

商品入荷のご案内です。

根強い人気を誇るTシャツ型第1「影虎」の新色が入荷致しました。

今回は義志の定番色「白」と「黒」が登場

その他、発売すると瞬く間に完売してしまう数珠も再入荷致しました。

皆様のご来店を心よりお待ちしております。

 

店長のブログ
 
http://blog.livedoor.jp/yoshiyuki_tokyo/

 

  

【進化せよ、日本】 

〜代表・緒方義志の言いたい放題22〜

 

 

 

 「デザイナーよ、母国語から逃げるな」

 

日本国内のみならずアジア全域において欧米の言語は不思議な魔力を持っています。

これを使うとあらゆるものが洗練されていてファッショナブルで国際的な印象や雰囲気を

帯びたような気になります。特に日本人は、工業化された産業を背景にした

近代文明において欧米諸国に先を越されただけでなく、彼らの技術や様式を

学び見習いながら発展してきた経緯があるため、欧米の言語に対しても強い憧憬の念を

持っています。それと同時に、日本語に対する美的劣等感のような感情をも

抱いているようで、仮にそれをほとんどの人がそうと認めずとも、今日の生活の中で

どういう時に欧米言語が使われ、また、どういうときに日本語が使われないかということを

考えると、それは明白な事実だと言えるでしょう。私はこのことが日本人としての

自尊心を自ら貶めているようにしか感じられず、どうしても悔しくて仕方がありません。

 

何度も同じ事を書くようで少々気が憚られるのですが、特にファッション業界では

この感覚をごく自然に当たり前に備えている人々が実に多いため、消費者に高い

ファッション性を主張しようとしたときに、ブランド名を日本語で表記することはまず

あり得ないというのが実情です。先日都内で開催されたジャパンファッションウィークを

視察したときも、そのことを改めて痛感し、まず真っ先に感じたことは、どのデザイナーの

作品がどうだったとか、今年のデザインやスタイリングの傾向がどうだったかなどの本筋に

関することよりも、「日本のデザイナー達は一体どこまで日本語に対する自尊心が

無いのか」ということでした。それは実に単純な話で、ブランド名を日本語で

表記するデザイナーが皆無に等しかったということに尽きます。

 

ファッション業界のみならず、日本には素晴らしい創造性を持ったクリエーターがたくさんいます。

私はそんな彼らの多くがこのことを全く意に介していないことがもどかしくてなりません。

なぜなら、こういう人たちこそが、日本語の置かれている今の位置を引き上げる力を

持っていると確信しているからです。現に、「アルファベットは進歩的かつデザイン的で、

日本語は実用的」という使い分けを率先してきたのはあらゆる産業においてモノを作って

発信してきたデザイナー達と、出版、放送、広告等の視覚と言語を駆使して表現活動を

行うメディアクリエーター達です。クリエーターが消費者の感覚に合わせただけなのか、

消費者がクリエーターに見事に感化されたのか、どちらが先かは別として、何がかっこよくて

洗練されているのかという価値観を絶えず発信し影響を与えていくのはデザイナーや

クリエーターの側であることを考えると、やはり彼らの感性と価値観に更なる成熟が求められます。

 

彼らはインターナショナルとかグローバルといった響きの良い言葉に人一倍憧れて、

自分もそのような方針を取ることで自らを高めているような感覚を覚えているようですが、

日本人にとってのグローバリゼーションとは、単に欧米先進諸国の土俵に上がるということに

過ぎません。ブランディングやデザインに関して言えば、欧米先進国の消費者や

外国志向の強い国内の消費者達にも違和感無く受け入れてもらえるような体裁を

良しとしながら表現活動を行うこと。そんな強迫観念や必要条件めいた表現手段が

彼らのブランド名に反映されているとしか考えらないのです。

 

創造活動において大事なことは、自由であることと主体的であることです。

ここで言う「自由」とは、世間の嗜好や傾向、業界の不文律に縛られないことで、

「主体的」とは自分の意思を持っているということのみならず、自分を見失っていない

ということです。そこで思うのは、母国語すら自由に駆使できない人々に本当の自由と

主体性は存在するのかということです。外国語の方が純粋にかっこいいと考えている

ブランドもあれば、ファッションビジネスを展開する上で外国語の使用は好き嫌いに

関わらず必要不可欠なものと捉えているブランドもあるでしょう。前者は日本語に

対する諦めや無関心であり、後者は日本語を疎んじています。すなわち、前者は

アイデンティティの放棄であり、後者は長いものに巻かれているということです。

いずれにしても、彼らは自らの自由意志で商標に母国語を使用することを避けることで、

真の意味での自由と主体性を失ってしまっているのです。

 

ガンジーの残した言葉に「自分で投げ捨てさえしなければ、誰も私達の自尊心を奪うことは

できない」というものがありますが、私達の日本語に対する自尊心の欠如は、決して

他者や時代の流れから奪い取られたものではなく、自らの意思で投げ捨ててしまった結果です。

だとすれば、逆に自らの力でこれを取り戻すこともできるということです。その責任の一端を

「クリエーター」や「デザイナー」と称される人たちが担うべきだと私は考えます。なぜなら、

日本語に対する自尊心を率先して放棄してきたのも私達クリエーターやデザイナーだからです。

 

確かに、20世紀はモノの流通においても欧米諸国が地球で幅を利かせる時代でした。

日本も何とかその仲間入りを果たそうと必至に彼らの真似をしていたように思います。

しかし、今世紀はもっと深みのある面白いグローバル社会を構築したいものです。

欧米のスタンダードに合わせただけの偏ったグローバル社会ではなく、いろんな国の

文化や感性が入り混じった真の文化交流がこの地球を面白くするのです。店にある

商品にくっついた商標も様々な言語で表現されていた方がきっと買う側にとっても

楽しいはずです。その文化発信の仕掛け人であるデザイナーやクリエーター達が

いつまでも「欧米に倣え」の殻に閉じこもっているようでは情けない限りです。

 

もし私達が本当の意味での国際社会や国境を越えた地球規模での表現やデザインの

交流を標榜するのであれば、私達日本人が今の偏ったグローバル社会に対して

多様性を与えてあげないで誰がやるというのでしょう。特にファッション業界において、

世界にアジアの感性の魅力と存在感を高い品質とデザイン性で発信することが

できるのは日本において他にないと私は思います。いや、敢えてそう自負することにより、

私達デザイナーはより達成感のある使命を自らに課すべきなのではないでしょうか。

そのような真の多様性を社会に提案することこそが、これからの「クリエーター」や

「デザイナー」の大事な任務なのではないかと考えます。

 

 

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